住まいのコラム

家づくりの本音とコツ

| 第 36 号 |

改正宅建業法とインスペクション

2017年6月2日 木曜日

来年2018年4月に、改正宅建業法が施行されます。


この改正で変わるのは、
インスペクションの説明が義務付けられることです。

インスペクションは・・・ざっくり言いますと、
建物の健康診断のことです。


中古住宅を購入するとき、
不安になる方もいらっしゃるでしょう。
「この先、どんな不具合が待ち受けているのだろう。」と。


その不安を減らすのに役立つのがインスペクション(建物診断)。

 

人間の健康診断もそうですが、
専門家の目で、全体を大きく探索するイメージです。

 

そこで何らかの兆候が見つかれば、精密な調査に進むかどうかなど判断することになるのでしょうけど、そのあたりも人間の健康診断と同じです。

 

インスペクションを行う専門家は、「建築士」であり「既存建物状況調査技術者」としての一定の技術を習得したものだけです。


不安が付きまとう中古住宅の取引に、
建物の専門家である「建築士」が中立的な立場で関わることで
中古流通の活性化を促すのがこの改正の狙いです。

 

買主さんのメリットは大きいのは確かです。
専門家による調査によって、建物の不具合が明確になれば
将来の改修計画に役立ちますし、
取り引きの安心感が違ってきます。

 

無駄に悩む時間が少なくなり、買主さんの決断が早くなります。
売主さんや仲介業者さんにもメリットが生まれます。

 

この改正宅建業法をきっかけに、
良質な中古住宅が健全に受け継がれていく社会になるといいですね。

 

長く快適に使い続けてもらえたら、
建物もうれしいと思うので。

 

koba