住まいのコラム

家づくりの本音とコツ

| 第 32 号 |

本棚とナントカ棚

2016年5月16日 木曜日

はじめての住まいづくりを応援する、
住まいの建築士kobaです。
今日のコバナシ、テーマは「本棚」


パズルをやっていて、あるピースがパチンとはまると、
しゅしゅしゅって一気に決着がつくことありますよね。
気持ちいんですよね、これが。

あんな感じのことが、建物の間取りを考えるときにも、たまーに起こります。
あるアイテムの場所が決まることで、間取り全体がしゅしゅしゅってまとまるんです。
それまで悩んでいたのがウソみたいに。


「居心地のいい時間」を生み出すアイテムが、適した場所におさまったときに起こることが多いですね。
本棚もその一つです。


お茶しながら本を読んだり、雑誌をめくったり。
読み聞かせしたり、うたたねしたり。

こういう何気ない時間が、住まいという、くつろぎの道具に求められる一番大切なものなのかもしれません。


本をどこで読む?
ソファー?テーブル?どんな姿勢で?
日当たり求めて転々としたり。
本の背表紙は、来客に見えてもよい?
紫外線での背表紙の色抜けが気になる?
奥行きは?扉が必要?


そんなことを考えていくうちに
本棚とその周辺の景色がイメージできるようになり
「ここしかないよね。」という場所が決まってきます。


暮らしの場面の優先順位を整理するきっかけですね。本棚は。

 

もっとやりたいことや、もっと好きな時間があれば、
それに必要な場所の広さを考えてみましょう。
日当たりや、外部とのかかわりも。
使うものや道具をしまうのに適したタナの形も考えていくうち、
どんどんイメージが具体的になってきます。


住まいは、好きな時間を生み出す「道具」なんです。
住まいの設計は「家族の時間」の設計なんです。


ではでは。(^^)